リレーエッセイ 今西 修 第34回
リレーエッセイ最終ランナー(33人のタスキをつないで・・・)
今西 修






さて、「テーマ」に何を書きましょうか?。 改めて1回目から33回までゆっくりと読み返してました。
皆さん、一人一人個性的でとても楽しく好い事を書いていらっしゃいますねぇ。
どうやら、私が文才も盆栽もない最年長のロートル最終ランナーですのでヨロヨロしながらもゴールを目指しましょう。
私は皆さんに胸をはって誇れる様な経歴もなく、特にこれと云った棋歴も無いどこにでも転がっているオジサンです。 もしあるとすれば唯一つだけ、(これは私の思い込みか?認識不足かもしれませんが・・・)
50年以上も人間をやっておりますが今までに私よりも将棋を愛する人(馬鹿な男)にはまだ会った事はありません。
これは、いつたい??果して人様に誇れる事かどうかは分かりませんが、、、。
将棋は広い意味で私にとって「ライフワーク」になっており私の人生のほとんど全てと言っても過言ではありません。 ですから私の身体のどの部分を切ってもどこからでも金太郎飴みたいに将棋が必ず出てきます。
(脳みそには王将が入っていますし、肺の中には将棋盤、左右の手には飛角、血管の中には歩兵が流れています・・。)
将棋は私の人生の道しるべであり、物差しであり、支えであり、出会いであり、そして生きている証しでもあります。
よく、将棋を指す人に悪い人はいない。(*何の世界でもそう云われておりますが・・)それは?そうでもありません。
どこの世界にも何の世界でもそういう人はおりますが困ることは人の心の中に善人と悪い人の二人が棲んでいる事です。
人間と云うものは一人でいるとだいたいの場合はほとんど自分勝手(今は自己中というのかな)になつてしまいます。
さあ、そこで将棋の出番です 将棋には生産性がなく人によっては暇人の遊びじゃないかとも云われます。
だから良いのです、利害を生じない(何も「生産」うまない)しかし奥が深い、誰でも出来る、弱くても面白い。
約束事(ルール)を守り、お互いに共通の土俵(同じ数の駒)で一手ずつ代わりばんこに指す。(我慢し順番を待つ)
そして何よりも良いのは相対する事です。(現代の生活の中で目の前の他人と向かい合う事が殆ど無くなってしまった)
相手は自分を写す鏡です、相手の気配を感じ取り、感応し、そしてコミニュケーション(信頼と礼儀)が 生まれる。
国籍、年齢、性別、体力、棋力の強弱に何の差別(区別とは違う)も無く誰にでも平等の条件で気軽に楽しめる。
今の社会生活に無くなってしまったもの(心のゆとり、思いやり、そして一番大事な遊び心)が凝縮されている。
皆さんがもっともっと年を重ねて70,80才位になったときに痛感される事と思います。(私は年配の人からよく聞きます)

私は将棋によって今、こうして生かされておりますが、こんな私がお返しできることはやはり将棋しかありません。

それは将棋の普及活動通じて皆様に「憩いの場、出会いの場、安らぎの場」を提供することしか出来ません。

これから、あと何年出来るのかは分かりませんが微力ながらも皆さんのお役に立ちたいと思っております。


最後に人が生きていくという事と慈悲(あい)について少しばかり書きたいと思います。

この地球には今現在、約62〜63億の人間が生活していると云われております。(誰が数えたのかは分かりませんが?)
一人の一生の中で出会える人数は2000〜3000人位(互いの意思を交わす人の数)だろうと云われております。
その中でも、その人の一生に大きく係わる人の数は約10〜20人位だろうとも云われております。
自分を啓発して下さり、志しを高く持つ為の人生の道しるべとなる人との出会いは非常に少ない事に気が付きませんか。
でも安心してください、あなたの思いやりの心(慈悲)をほんの少しだけ他の人に分けてあげてください。
あなたが親、兄弟、親友に接する時のその気持ちです。(そのときのあなたは損得の計算をしていない筈です)
あなたの周りの人に少しだけ分けてあげればそれが何倍にもなってあなたの人生に大きく帰って来ますから・・・。
その逆に他の人に親切にして戴いたら感謝の気持ちを忘れずに返せるときはその人以外でもいいので返してください。
そうすればきっとあなたの人生は明るく楽しいものになるんじゃないかなとオジサンは思います。


将棋を通じて「人の輪を深める場」を何の代償も無く維持していく事は大変な時間と労力、努力を必要とするものです。
サロ中、(田中支部長、若林取締役、小堀さん)特にこの3人のご努力にはオジサンは頭の下がる想いです。

サロ中支部会員の皆様、ならびにサロ中掲示板フアン、そして地球の全ての将棋愛好家の皆様の未来に大いなる幸あれ。




田中 陽一   今西さん、最後に素晴らしい文章ありがとうございました。そして、いままでリレイエッセイを書いてくださった皆さん本当にありがとうございました。


甲府サロン中央支部・支部長   田中 陽一